愛書家の要求に耐えうる本棚の現実的な解

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blog_20130808書籍の収納には何かと苦労するものだけれども、自宅の書籍をすべて電子書籍に置き換えてしまうというのはなんとも寂しい話だ。本を愛する人ならば、壁一面の本棚や蔵書を収納するためだけの書庫に憧れるものだろう。

ある程度の収納量があり、将来にわたって使い続けることができる本棚とはどのようなものか、纏めてみた。

夢のような松丸本舗の本棚

残念ながら閉店してしまったが、思えば、松丸本舗の本棚は、本当に理想的な本棚であった。自分の興味の赴くまま本を陳列できる自由度の高い本棚の形は、他に類を見ないと言えるだろう。まさに並べて魅せることに特化した至高の本棚といってもよかったが、高価であるだけでなく、通常の本棚に比べてスペースを必要とするであろうことが推測できる。自宅にスペースが無尽蔵にあれば、あのような形は確かに理想と言えるのだが、誰もが本のために広いスペースを確保できるわけではない現実を踏まえると、松丸本舗のような本棚を自宅に置く選択があるとは思えない。

もっと現実的で実現可能な書斎と本棚を目指さなくてはならない。

「清く正しい本棚」とは、どのようなものか?

世の愛書家たちは、どのような本棚を使っているのだろうか、という点については、「清く正しい本棚の作り方」が参考になる。理想の本棚を求めるあまり、自作の世界に足を踏み入れてしまったとのことで、その本棚論が非常に面白かったので、ここで引用させて欲しい。

ここで我々は、家具屋に並んで売られている本棚に注目することにしたい。どういう理由かは知らないが、家具屋で売られている本棚の中には「商品」としてロクなものがない。長年に亘って家具屋の本棚を観察してきた私が、つくづく「不思議」だと思っていることを述べてみよう。

家具屋に並んだ本棚には、

 (1) 天井まで届く高さのモノがない
 (2) やたら奥行きばかり有り過ぎる
 (3) 肝心の棚板がほとんど太鼓作り
 (4) 不要なガラス窓や扉などが付く
 (5) そのくせ裏板の強度に不安有り
 (6) 上等な品物ほど派手で悪趣味だ
 (7) 息の長いロングセラー品もない

という、実に困った問題点が存在する。私が「家具屋の本棚の七不思議」と呼ぶそれはほとんど全国の家具屋の本棚に共通するものだろう。これに類しない本棚を探し出して購入することは至難の業である。

(「清く正しい本棚の作り方」)

この文章は、世の中に出回っている本棚に対する不満を述べたものであるけれども、これを裏返すと、愛書家が本棚に求める条件が浮かび上がってくる。

  1. 天井まで届く高さがあり、
  2. 書籍の収納に特化した適切な奥行きであり、
  3. 棚板が丈夫で、
  4. 邪魔なガラス窓や扉がなく、本の背表紙を眺めることができる。
  5. 裏板の強度も十分で、
  6. 見栄えがシンプルで邪魔にならない。
  7. これで、ロングセラーであってくれたら、言うことなし!

というように、並べてみると、この条件を満たす本棚は、なかなかのものじゃないだろうか。

清く正しい本棚の作り方」によると、全高230cm程、横幅が65cm程、奥行きが21cm程で、棚板の厚みとしては、材料の観点から18mm、21㎜、24㎜あたりが使いやすいと述べられている。

横幅は部屋の広さに拠るところもあるであろうし、棚板の厚みは材料としての扱いやすさを考慮してのものであろうから、この二つの条件はともかくとして、奥行きが21cm程度という点については、参考にするべき数値だろう。

市販の本棚でこの条件を満たすものはないのか

ここからは、私が運営しているECサイトの宣伝にもなってしまうので、そういった類のマーケティング目的の記事を好まれない方は、ここで読むのを止めて欲しい。

私が発見した市販の本棚で、この清く正しい本棚の諸条件を満たしていると思われるのは、3年程前に八王子の有隣堂で発見したシェルフィットのオーダーラックというシリーズである。当時は、実物が展示されていたので、実際に触って確かめることができ、その場で購入を決めたのだが、これが実によかった。

オプション品を組み合わせる必要はあるが、高さは天井まで届き、奥行きも理想に近い19cmのタイプが選択できる。25mmの厚みのある棚板は、耐荷重30Kgと本の重さに耐えられそうな丈夫なものであるし、裏板も、試めしに手でぎゅぎゅっと押してみたのだが、十分な丈夫さを備えているようであった。実際、その時に購入した本棚は、特に裏板等は傷まず、使うことができている。

たまには商売っぽいことを……。

実際に使ってみて、これは素晴らしい本棚だ!と思い、勢い余って、メーカーに電話し、卸売業者を紹介してもらい、ECサイトでの小売業を始めてみたわけで、「書棚屋.com」というのが、私のECサイトになります。

一般の家具量販店でも取り扱われているので、そちらで購入されてもよいのですが、この本棚について、もっと詳しい情報が欲しいという方がいれば、「書棚屋.com」に詳細な情報をご用意しております。

また、このブログの問い合わせフォームから連絡いただければ、詳細な見積もりも含めて、いろいろと提案させていただくことも可能です。是非、ご検討いただければ、と思います。