思うように売り上げが上がらなかったのは、前回の記事で述べた通りだ。

当時、販促のために打った施策は、「クレジット決済の導入」と「クーポンの配布」だったので、そこに至るまでの流れと、今だから言える反省点について、メモとして残したい。
クレジット決済の導入
GoogleAdsenseに広告を出しており、そこからのアクセスでそこそこのページビューが稼げていたものの、それが売上に結びつかない状況が続いたので、周囲の友人・知人にアドバイスを求めた。
ECサイトで購入を決める際に重視されるのは、商品の魅力はもちろん重要ではあるけれど、それよりも、そのサイトが信用できるのかどうかが大事だと言うことが、今更のように分かった。
信用を高める手段として必要だと思ったのは、決済方法の改善だった。
立ち上がったばかりのECサイトにおいて、決済方法が前払いの振込のみ、というのが、どうやら良くない。かといって、商品到着後の振込を条件にすると、それはそれで売掛金回収業務がたいへんだし、入金が遅れると資金が枯渇する事態になりそうだ。
ある程度の手数料を引かれたとしても、クレジットカード決済の導入が必要だろうという判断をくだし、さっそく、クレジットカード会社を調べるが、これは個人の店舗で直接契約するのは、費用面でも手間の面でも割りに合わない感じだった。
代行サービスをいくつか比較して、導入の障壁が低そうなサービスをひとつ選ぶ。zencartに対応したプラグインがあったのも選定の決め手だった。
クーポン配布の提携先を開拓する
まずは、ECサイトの集客を考える必要があるわけだが、GoogleAdsenseを使ってみたはものの、費用対効果の点を考えると、あまりよい投資ではなかった。
販促のためにクーポンを配りたかったが、有償で広告配信などでは、費用対効果がでなかったのは、GoogleAdsenseで実証済みであったため、無償でのクーポン配布ができないかということに頭を捻った。
まず、twitterでせどりを生業(あるいは副業)にしてそうな人をリスト化することだった。
せどりした本をAmazonやヤフオクなどで売る彼らの顧客は、ネットでの商品の購入に抵抗がない人たちである。この層にクーポンを届ければ、本棚が必要になった時に、ネット通販を利用しようとしてくれるかもしれない。
何人かのせどり業者の方に連絡をとり、古本を売る際に家具屋のクーポンを配ってもらえないか、交渉する。クーポン利用があった場合には、配布してくれた協力者にキックバックすることを条件にした。
何名かの候補者と交渉する中で、実際に、「配布してみよう」と決断してくれたのは、2名。ただ、残念なことに、この古本販売時に配布されたクーポン経由での売り上げは、1件だけだった。
何が悪かったのか
クーポンを配布するのであれば、引越業者と提携した方が効果的だったのではないか、と、今は、思う。
古本を購入した人が本棚を買う確率よりも、引越直後の人が家具を買う確率の方が高いだろう。
個人事業主が運営する家具ショップと引越業者が提携してくれるだろうか?というのが当時、一歩を踏み出せなかった理由ではあるけれど、赤帽のドライバーに話を持ちかけるとか、方法はいろいろあったはずだ。
同じような理由で地元の不動産屋に話を持ちかけてもよかったかもしれない。
一歩踏み出してみたことで、道が開けて、家具屋が開業できたのだから、ここでも二の足を踏む理由はなかったというのが、一番の反省である。
以下、次号。
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